練習のヒント

練習もポモドーロ・テクニックを取り入れる

今日は練習、または演奏する上で集中力をつけるのに役立つ、ポモドーロ・テクニックというものをご紹介します。

以前、集中力が続かなくなってきた記事をあげたと思うのですが、探せられず、もし見つかったらこちらにリンクを貼りたいと思います。

 

さて、年々というか歳を増すごとに集中力ってなくなっていきませんか?

さらに、私は長い間フォーカルジストニア持ちになっていて、非常に苦しんでいました。

フルート奏者とはいえ、私の主な仕事は指導者という業種ですので、その病気に気づいてからは外部からの依頼の仕事はせず、自分主催のコンサートでの演奏ばかりをしてきました。

ここ数年で、どうしてこんなふうになってしまったか、分かったことは生まれ持った責任感がかえって病状を悪化させることも分かりましたので、自分なりに研究してきました。

ある日、PCでのデスクワークをしているとき、偶然に見つけたのがこのポモドーロ・テクニックですが、これはジストニアにも有効かもしれないと思いました。

 

ポモドーロって?

「ポモドーロ」って美味しそうな食べ物のような言葉ですよね(笑)

そう思ったあなたは鋭い!

その通りなのです。

ポモドーロはもともと「トマト」というイタリア語なのですが、このテクニックを発案したイタリア人、フランチェスコ・シリロが使ったタイマーがトマトの形をしていたことからついた名前らしいですよ!

こういったユーモアに溢れた人が大好きです(^o^)

 

【ねばならない】系の人に向いている

そして、このテクニックは真面目な性格の人に向いています。

真面目というのは語弊があるかもしれませんが、とにかく「練習しなければ」という「ねばならない」系の人という意味が強いです。

練習そこそこしたら飽きて止めてしまう人は必要ないかもしれませんが・・・。

 

もともとは、作業効率、生産性をアップするために生まれたテクニックということですので、まずはPC作業に取り入れてみました。

確かに、いつもなら頭がボーッとしたままなかなか終わらない、とか、重い腰が上がらず残りの作業を先延ばしになっていましたが、時間を決めて行うことで脳がリフレッシュすることが分かりました。

それが分かったことで、実は今年に入ってからこれは絶対良いかもしれない、とフルートの練習にも取り入れてやってみました。

一日、きちんと時間の取れる日にこのテクニックを取り入れました。というのも、私の場合、教室に行けば殆ど自分の練習時間は取れません。

年齢のこともあり、レッスンが終わって、閉館時間まで練習しようというのも体力的に無理で、帰って早く休むほうに徹しています。

 

このテクニックを取り入れるようになって、少し改善されたように思います。

ダラダラと長い時間練習するより頭も体もスッキリとなったように思います。

そして、以前ブログにも紹介した私の先生著書「絶対!うまくなる フルート 100のコツ」の記事で記述してくださった(96/100番)ページに同じようなことが書いてあったことから実践に踏み切りました。

これはまさにフルートのポモドーロ・テクニックではないか!!と。

 

ということで具体的には以下のような方法になります。もし時間がある方は試してみてくださいね。

【通常のポモドーロ・テクニック】

  • 1ポモドーロを「25分の作業+5分の休憩」とし、これを4ポモドーロ(2時間)続ける。
  • 4ポモドーロ終了したら30分間の休憩を取る。
  • 以上を繰り返します。
    ※タイマーを信頼すること

このテクニックの25分間4回、それぞれ自分で目標タスクを設けること。

作業する範囲ですね。

4回とも同じ範囲にならないことがポイントです。

 

【フルート練習応用として】

さて、中上級者の方にとって、この25分の練習を短いと感じるか、長いと感じるか・・・。

先程も言いましたけれど、「ねばならない」系の人は短く感じるのだと思います。

なので、作業(練習)の時間を5分足して、1ポモドーロ30分(練習)+5分(休憩)。

 

私の4ポモドーロのタスクは以下の通りにしました。

1ポモドーロ→ウォーミングアップ

2ポモドーロ→例えばあるコンサートのプログラムにある曲一曲

3ポモドーロ→他の曲一曲

4ポモドーロ→うまく出来なかった箇所

 

さて、スマホのタイマーをかけスタートです。

最初はスケールとロングトーンなどのウォーミングアップからはじめました。

(最近使っているのはアイキャッチ画像にしたモイーズ「音階と分散和音」)

最初、なんか練習になっているのかな?と思うほど物足りなかったですね〜。

ここでのポイントはどんなに練習の区切りの悪いところでも止めて5分の休憩を取ること。

5分後にはまた練習できるのでちゃんと取りましょう。

 

休憩時は音楽とまったく関係ないことをします。

5分ってコーヒーを飲むにしても、お湯を沸かして入れることしか出来ない時間です。

なので、ストレッチをしたり、台所の片付けとかすると良いです。

 

そして、4ポモドーロ終わったところで疲れて、30分休憩からまた再開する、とまで行きませんでした。

これは集中力というエネルギーを消費するので疲れるのだと思います。

なので、もしかすると午前中から行うとちょうど良いのかもしれません。

今度検証してみます。

 

効果として分かったこと

連休が取れるときに行ったことで、実際のところどうなのか分かりました。

すごく効率が良かったです。

何より、頭がリフレッシュします。

さらに、自分を俯瞰的に観察でき、どこが悪いのかが見えてきます。

これは私の場合なので、皆が皆できるとは言えませんけれど。

 

頭を切り替えるのが早くなったように思います。

 

楽器の練習は昔から

「できるようになるまで行う」と言われていましたが

その「できるようになる」という判断は人によって違うのでこれは厄介です。

なので、それよりも集中力をつけることが大事になると思います。

 

ひとつ気をつけたいこと

真面目な人はこのタイマーをちょっとでも過ぎると自分攻めをしてしまう傾向にありますので、それは絶対思わないでください。

「あ、タイマー鳴ってる」で止めれば良いのです。

逆の性格の人はタイマー通りにする、というのもありかな(笑)

 

とにかく、こうしなくちゃ!という思いに囚われないようにしたいものですね。

音楽は楽しまなくちゃ!!

あ、「なくちゃ」はいかんですね。

「楽しもう!」に置き換え、今日の記事を〆たいと思います!

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