フルートでジャズと言う括り
体験レッスンでたまに「ジャズフルートを教えてもらいたい」という要望があります。
フルート未経験の方がそう言われて来るのですが、単にジャズフルートが吹きたい、と言っても何をイメージしているのか漠然としてます。
まず基本(呼吸、音の出し方、指遣い、構え方)は同じなので最初からジャズを吹くなどできません。
そして、あなたが演奏したいジャズってなんでしょうか?
どういうイメージを持ってますでしょうか?
もし、ジャズアレンジされた譜面をノリノリで演奏したい、と言うのであればその方向で指導しますが、例えば、ライブハウスでアドリブを演奏したい、と言うことと全く違った方向と思います。
確かにジャズのノリやアクセントの発音の仕方はクラシック奏法とは違いますが、本当にジャズを楽しめるようになるためにはスケールやアルペジオを自然にできるくらい練習しなければなりません。
そこに譜面が必要かというと必ずしも必要はなく、例えば、人の演奏を瞬時に真似できるくらいの音に対するトレーニングは必要です。
と言うわけで、このアドリブを理解して自分で使えるようになるトレーニングは、自分が思っている以上につまらないと思えるかもしれません。
膨大なジャズスケールとコードの音色を頭と身体に叩き込む訓練が必要だからです。
そしてそれを自由に使えるようになるためにはセッションと言う経験も必要なのです。
セッションは、会話と同じです。
他の楽器から出たフレーズを素早く真似したり、違うフレーズで応えたり、元のメロディーをその場で一曲アレンジしてしまう。
その楽しさはやはりセッションから生まれます。
もし、そういうことをされたいと思うのであれば、コードとアルペジオ、コード理論を学ぶことになります。
フルートの基礎と同時進行でも可能ではありますが、自分がジャズをどのように捉えているのかをまず考えましょう。