譜面作成ソフトのお話
今回の記事は一般的に聞くこともないような内容なので、興味ない方は是非スルーしてほしい。
今、音楽関係のソフトが開発が進んでいて、現在使っているものからバージョンアップするのと、新しく購入するかをここ数年検討していて昨日やっと決まった。
前にも書いたことだが、楽譜作成ソフトの出会いはもう30年以上前である。
これはEncore 4というソフトでWindows 95時代に購入したもので、マウスでポチポチと打ち込んで行くものだ。
当時は昼夜問わずWindows PC(当時頑張って手に入れた12インチのLet’s note)を使って、Sound Canvasという外付け音源から音を出しながら作業していた。
教室の先生たちの中でDTM(デスクトップミュージック)をやっているのは男の先生くらいしかおらず、今のように情報共有などもなくほとんどの場合は既存のマニュアルで一生懸命打ち込みをしていた。
しかし、Windows PCのメモリやハードディスクも今とは比べ物にならないくらいショボい容量だったからか、すぐにフリーズしてDATAが飛ぶなんてことは日常茶飯事だった。
それを繰り返しているうちに、美しいデザインのApple iMacの登場で、芸術系はマックにお任せ、と言われた時代に思わず購入。
それから私の中では ”DTMやるならMac” の構図が出来上がっている。
ちょうどその頃にEncore 4も他社に買収されて無くなってしまったので、当時は一番高価だったFinaleを導入。
YAMAHAの講師であるので少し安い価格に設定されたアカデミック版が買えて心から感謝だ。
しかし、Encore 4とは違い作業コマンドがわかりづらく、全然作業がスムーズにいかなかった記憶がある。
その時のFinaleのバージョンは2000。
そうMillennium時代のものだ。
※そおういえば2000年生まれの人は今年24歳になるのね・・・シミジミ
いつかEncore 4が復活してくれないかなと思ったものである。
でも、分かりづらいFinaleも時間をかけて楽譜を作っているとなんとか慣れて使えるようになった。
そうしているうち、Finaleがアップグレードが頻繁になされ、その度に数万円かけてバージョンアップしてきて、同時にPCも買い替えを余儀なくされ、どうしてもお財布に優しいWindowsを求めるようになり、お気に入りだったiMacを休止してしまった。
その後再びAppleに戻りMacbookProを購入してみたけど、なかなか新しいOSとFinaleの相性がイマイチで、今度はMacOSとWindowsOS2台持ちをするようになった。
この頃のWindowsは安定のXP。今でもサクサク動いてるの凄い。。。
Finaleは一度のアップグレードで数万円かかるため、出費をおさえたい思いが強くなりVersion 2014止まりでずっとWindows PCで使い続けてきた。
(Appleはずっとソフトよりハードの最先端を走っているので、ソフトが追いつけない今でもらしいのでその傾向は今でも続いている)
いまだにこの2014バージョンはWindows 11でも動かせるけど、流石に最近固まるようになってきたので、いろんなトライアル版や無料ソフトなど色々試すも今度はデータの管理が煩雑になる。
Sibeliusというソフトも人気があるので試したがFinaleユーザーとなり長かかったせいもあり馴染めずに断念。
そうしているうち昨年からFinale 2014では仕事が捗らなくなったため真剣に検討。
今はiPadでも楽譜が作れることもあり、iPadアプリも試してみたが、iPadはPCとは勝手が違いこれまたDATAの保存先に困るし、どこに保存したかも分からなくなる。
やはりMacで作業がしたい・・・・ということで、試したのは次の2つ。
- Notion
- Dorico
因みにSibeliusもiPadアプリが出ているが試してないので割愛する。
楽譜作成ソフトの最高峰と言われたFinaleは実はiPadアプリがあったがこちらは読み込むのとmidiの音を出して確認するくらいのもので、何年も経たないうちに消えてしまったのは残念。
便利だったのにな。。。。復活してほしい。
期待していたお手頃価格のNotionは意外に使いづらく感じてやはり挫折。
そしてSteinberg から出ているDoricoを使ってみた。
これがすごく使いやすく、とても感覚的に効率よく作業できたので気に入った。
ほとんどマニュアルを見ずにある程度できたので時間を無駄にしない点が良かった。
・・・・が、Doricoで作業したファイル管理が「????」になる。
Dataファイルが複数あってちょっと身を引きそうに・・・。
「フロー」って何?
捨てても良いものなのかなんなのか・・・・これに悩んで止めることにした。
UIも見やすくて無駄な動きをしなくて済むのは魅力だったけど、一度に生成されるファイルが複数あるのは気持ちが悪い。
Doricoはできた当時は使いづらいと言われたらしいが、今のバージョンは本当に直感的に打ち込める。
しかしながら、midiファイルに書き出してDAWに取り込んでみると何故かところどころで音が切れたりして編集は難しかった。(Cubaseならちゃんと読み込めるのかもしれないが)
Finaleからmidiの書き出しファイルはDAWに読み込んでも音切れなどはなかった。
というわけで、結局のところやはりFinaleに落ち着くことにした。
アップグレード版も今は安く設定されているし、今までのFinaleファイルをそのまま使えるということで落ち着いたのだった。
現在のバージョンはFinale 27。
私がFinaleのアップグレードをするのは実に10年ぶりである。
噂によると、Finaleは今後開発を止める方向かも?、みたいなものを見たけど、本当なのかな?
そうなってほしくないんだけど・・・
せっかく自由に操作できるようになったのに・・・
SibeliusuやNotionまたはDoricoもiPad用のアプリもあってどこでも編集できるように設計されているから、デスクトップでしか作業できないとなると今後のニーズに合わないことも考えられる。
しかしFinale 27で落ち着いて作業できるので悩むのもやめた。
もし、これから楽譜作成ソフトを始めてみようと思う人はもしかするとDoricoかNotionが良いのかもしれない。
DoricoはDAWソフトのCubaseとの連携ができるし、Notionは今人気があるStudio Oneとの連携があり、しかもどちらも無料版もあって、その無料版でも十分に活用の場があるのは嬉しいところ。
Finaleにも無料版は存在するけど、Windows版にしか対応していない。
私は無料版だけでは済まないことが多いので、今後もFinaleで、開発元がある限り使っていくことになるだろう。