シューベルト『”萎める花”の主題による変奏曲』
雨☔️
15℃/13℃
昼と夜の長さが同じになった秋分の日の今日は台風の影響で雨。
一気に寒さが増しましたね。
紅葉を見に登山に行ってる方もいらっしゃるのですが、このお天気。
明日には回復するみたいですが、道中も気を付けてくださいね。
さて、今日はファルベコンサートの曲につての最終回です。
Vol.3はこのシューベルト作曲「萎める花」の主題による変奏曲、は今回のメインの曲です。
ファルベは主軸となる曲をまず決めてからプログラムを組み立ててます。
以前にもこの曲についてチラっとお話ししたかと思いますが、
シューベルトのフルートの為の曲はこれくらいしかありません。
他に「アルペジョーネ・ソナタ」をフルートで演奏することはありますが、これは、アルペジョーネの為に書かれた曲です。
アルペジョーネというのはチェロを小型にしたような楽器だったようですね。
6弦の形はギターに似ていて、チェロより高い位置の音が楽に出せたらしく、何故か10年くらいで無くなってしまった楽器らしいです。
という訳で、フルートの為の曲としては、この通称「萎める花」のみ。
歌曲集 「美しき水車小屋の娘」の第18曲「しぼめる花」をテーマにした変奏曲です。
ゆっくりとした葬送を思わせる(「死と乙女」)の序奏から始まり、テーマに入り第7変奏まで一気に進みます。
最後は葬送の感じは無くなり、希望を感じるような力強さで終わります。
しかしこれより先の解説についてはネット上に沢山出てきますのであえて書きません。
この曲もピアノに旋律が回ってきたとき、なんとも美しく響きます。
ピアノの問いかけで、フルートが応える、、、そういう対話が素敵に表現できればと思ってます。
今回、この曲を仕上げることで、ロマン派の音楽の表現方法が非常に勉強になりました。
20代の頃きちんと勉強してたはずなのに、今回は違うところで発見が沢山ありました。
特にアーティキュレーションの表現です。
附点音符や強弱、アクセントなども細かいところまで神経を使います。
また、この曲には沢山の修正や変更がなされていたようです。
中でも第5変奏は2度作曲されたとあります。
ピアノ声部にフルート声部が加わったようですが、フルートにとってはこの第5変奏が一番技巧的に思えます。
最後に、また年齢の話になりますが、シューベルトはたった31歳で亡くなられて、前回のサンカンやヴィドールの長寿の話とは正反対で儚い人生でしたね。
31年の人生の中、優れた作品をいくつも残してくれて、凄いなぁ!!と改めて思いました。
フルートの曲を残してくれたシューベルトに感謝!
最後にプログラム順にこのブログにあげた記事をまとめておきますので興味ある方はち参考まで。
- J.S.バッハ「フルートとオブリガートチェンバロのためのソナタ h-moll BWV1030」
- シューベルト「”萎める花”によるフルートとピアノのための変奏曲」(このページ)
- イベール「フルートとピアノのためのHistory(物語)」
- サンカン「フルートとピアノのためのソナチネ」
- ヴィドール「フルートとピアノのための組曲」