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Finaleが開発販売終了で思うこと

譜面作成ソフトFinaleが遂にやはり販売を終了する。

先日はその話題でSNSなどで盛り上がっていた。

私自身は今年に入りFinaleはほぼ開発終了という記事をどこかで読んでいたので、ああ、やっぱり・・・という気持ちである。

 

以前も私は何度かFinaleについての記事をあげていた。

私の楽譜作成ソフトの初代がEncore4であったのだけど、同時期にEncore4よりもお高いFinaleがあった。

Encore4の方が直感的に使えて好きだったが他社に買収されたことで難しいFinaleを使うことになった。

 

当時はまだPCを持っている音楽家は非常に少なく、同業の中では私くらいしかいなかった。

他の先生たちはその頃手書き譜をササっと書いてレッスンされていた。

ササっと書けるならその方が時短になって良いと思う。

PCで譜面を書ける私はかなり尊敬されてけど(自慢か・・😅)、頭に浮かんだ音を五線紙にササっと書いてしまう人をとても尊敬している。

バッハやモーツァルトの譜面見ると修正なんてしてないし、譜面だけ見てもアートになる。

 

何故私がソフトを使うようになったかというのは、PCから音が出て確認しながら作業できることと修正が綺麗にすぐできるからである。

でも時代はいろんな分野でどんどんPCで作業するようになってきて、今じゃみんな殆どいろんなソフトを持っていて使いこなしているだろう。

そんな時代にできたFinaleはもう発売されてから33年で、まるで私の講師人生と同じくらいだったなんて・・・。

 

以前からよく私はFinaleが使いにくくてイラっとしていることを記事にしているが、開発する方たちはそうとう苦労していた様子が今回のお知らせの文言で分かった。

Finale開発/販売終了のお知らせ⇒https://www.mi7.co.jp/products/finale/?utm_source=email&utm_medium=finalemail&utm_campaign=20240828

この記事の中で以下の文言にはPCのOSバージョンが変わるごとに大変だったことが伺われる。

テクノロジー・スタックは変化し、Macと Windowsのオペレーティング・システムは進化し、Finaleのコードも数百万行におよぶ膨大なものなっています。そのため、時間の経過と共にユーザー様に付加価値を提供することが難しくなっているのも事実です。

今日、Finaleはもはや楽譜作成業界の未来ではありません。これは35年を経ての現実であり、私はこのことを率直に申し上げたいと思います。ユーザー様に少しの価値しか提供できないFinaleの新しいバージョンを今後もリリースするのではなく、私たちはFinaleの開発を終了する決断をしました。

 

確かに、バージョンアップするごとにバグが発生してアップデートが出るまで時間を要していたし、ことMacのOSが新しくなるたび「もしかして、Mac版が無くなるのかも?」と思われるようなことも沢山あった。

しかしそんな中でもFinaleのiPad版が出た時はみんなこっち路線へ進むのだろうと信じていたが、ほどなくiPadアプリとしてのFinaleは終了してしまった。

あのアプリはとても重宝していたのに何故無くなっちゃったんだろうと残念に思っていた。

 

Finaleが発売されてから後発でSibeliusというソフトが出てきて、使いやすいという評判だったが、すでに楽譜出版業界ではFinaleで作られているものが多く業界ではFinaleが主流となっていた。

今でも半分以上はFinaleで作成されたものが多いに違いない。

 

ということでこれからみんな一気に乗り換えることになるだろう。

私自身はFinaleが使いづらいとは言いつつ慣れていてこの春にアップグレード版を買ったばかり。

販売終了のうわさを聞いていたので乗り換え先を考えながらいろいろと検討してはいたが、こんなに早くその時が来るとは・・・。

Finaleとは操作感が違うのだけど、Finaleが次世代のソフトとしてクロスグレード版として推している製品、それはDorico。

昨年からいろいろ触ってみて、あまり取説等を見なくても直感的に操作できるのが気に入っていてFinaleからのクロスグレードで乗り換えやすくしてくれたことはありがたい。

そんなDoricoはいろんなバージョンがあって、トラック数そんなに必要がなければ親切にも無料版が提供されていることも有難い。

しかも、iPadにも入れられるのも嬉しいところだ。

 

自分的に気になっていることといえば、Doricoはフローという形式で複数のファイルが保存されるのであまりスマートな感じには思えず一つの懸念点ではある。

さらにもう一つ心配していることがある。

Doricoの制作会社であるSteinbergはDAWソフトの中で圧倒的シェアを持つCubaseを出しているヤマハの子会社。

だから、もしかして、そのDAWのCubaseとの連携を取る方がきっと効率良く作業ができるだろう。

そう思うと、この春購入した他社DAWソフトとの相性が気になるところだ。

なかなか人生計画通りにはならないものだ。

 

話は変わるが、MacのOSは昔から音楽制作に優しくないのでは無いだろうか?と最近思っている。

というか、他社ソフトが参入しずらい機構なうえ、CPUもAppleの独自開発したチップを4年前から出すようになって、DTM業界ではMacを新調する動きが遅い。

音楽関係者はAppleのOSが新しく出てから1年は待ってから新調したりOSをアップデートする。

Logic Pro以外のDAWソフトやプラグイン等は頑張っているけどOSについていくのがなかなか大変らしい。

それこそ、Finaleの二の舞になりはしないかと心配になる。

 

それならWindowsを使えば良いじゃないか、と言われそうだけど、Macは機材導入したりするのが楽だし音が綺麗。

そしてマシン自体がとても静かでそういったところでも神経に触らず仕事ができる。

昔から音と映像はちょっと先を見ているという魅力があるのだ。

だから、Appleも少しそういった他社アプリにも優しくなって欲しいなぁ、と思うのだがそういうところこそAppleらしさでもあるらしいので今後も変わらないのかなぁ、と思う。

 

何はともあれ、次のDoricoの操作に慣れなければならない。

つい先日にはFinaleのショートカット覚書の記事を上げたばかりだったが、無駄になったな。。。。まだ数個しか記していないので良かったとも言える。

 

30数年お世話になったFinale、開発の皆様本当にお疲れ様でした。

これまでのサポートに感謝いたします。