教材

アルテスフルート教則本を使う理由

私のクラスでは、その人に合うのではないかというテキストを選んでます。

小学生〜高校生の生徒さんにはできるだけアルテスでレッスンをするようにしてます。

 

理由は吹奏楽部に入ることを前提にすると、中音域から始めることで力がつくからです。

フルートでは最初からキツイ練習から入るのです。

しかも一つの課題曲が他のテキストと比べると長くて、これで頑張れれば本当に力がつきます。

そのため、よろしくない癖もつきやすいですが、そのために私たち指導者が注意していけば良いことなんです。

巻頭にかかれたフルートについてのいろいろは、今の時代に合っていないものもあるので、それも私たちがきちんとした情報で訂正すれば良いのです。

この日本フルートクラブ出版のアルテス教則本の良いところは、編集した比田井さんが加筆したミニ練習やアーティキュレーション、簡単な楽典が親切に掲載されていること、また、24調のスケールとアルペジオの練習をしながら、巻末に2巻へ行く準備のためにガリボルディのエチュードをするようになってます。

さらに、そのエチュードで使われている音楽用語が巻末に索引としてあります。

要するに、音楽の基本が全て載っているのがこの黄色のアルテスです。

それらは原典版にはないもので、そのおかげでとても良いテキストになっていると思います。

本当は音楽用語辞典とか別に楽典の教科書も必要になるのですが、とりあえずこのテキストで学ぶための知識がこの一冊に入っているのです。

 

2巻は、装飾音符や音の発音、トリルキーや替え指の運指表が載っています。

だいたい、2巻くらいまでやっていれば良いと思います。

3巻目はタブル、トリプルタンギング、特殊な運指での練習法がありますが、これらは他のエチュードや日課練習をしていっても良い内容となってます。

イマイチだな〜と思うところは、1巻目はかなり長い間C調で♯や♭が学べません。

そのため、最短で1年間でこの教則本を仕上げないと思った曲が吹けないところです。

※ちなみに私は小学生でしたが1巻は3年かかりました。譜面の読める子は1年で終われるかもしれませんが・・・・。

 

いえ、正確には吹きたい曲を吹くためにはに入っている調号のついた音のみ覚えて行く形になると思います。

そういった意味では大人の方には加藤克朗先生のテキストか、トレバー・ワイのテキストか、様々ある中でその方が使いやすいものを選んでます。